ラベル kawaharada の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル kawaharada の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2009/11/27

Suzaku Constraints on the Soft and Hard Excess Emissions from Abell 2199

Authors:
M. Kawaharada, K. Makishima, T. Kitaguchi, S. Okuyama,
K. Nakazawa, and Y. Fukazawa
http://arxiv.org/abs/0911.5205
The nearby ($z=0.03015$) cluster of galaxies Abell 2199 was observed
by Suzaku in X-rays, with five pointings for ~20 ks each. From the
XIS data, the temperature and metal abundance profiles were derived
out to ~700 kpc (0.4 times virial radius). Both these quantities
decrease gradually from the center to peripheries by a factor of ~2,
while the oxygen abundance tends to be flat. The temperature within 12'
(~430 kpc) is ~4 keV, and the 0.5--10 keV X-ray luminosity integrated
up to 30'is (2.9 +- 0.1) x 1E44 erg s^{-1}, in agreement with previous
XMM-Newton measurements. Above this thermal emission, no significant
excess was found either in the XIS range below ~1 keV, or in the
HXD-PIN range above ~15$ keV. The 90%-confidence upper limit on the
emission measure of an assumed 0.2 keV warm gas is (3.7--7.5) x 1E62
cm^{-3} arcmin^{-2},  which is 3.7--7.6 times tighter than the detection
reported with XMM-Newton. The 90%-confidence upper limit on the 20--80
keV luminosity of any power law component is 1.8 x 10^{43} erg s^{-1},
assuming a photon index of 2.0. Although this upper limit does not
reject the possible 2.1 sigma detection by the BeppoSAX PDS, it is a
factor of 2.1 tighter than that of the PDS if both are considered upper
limits. The non-detection of the hard excess can be reconciled with
the upper limit on diffuse radio emission, without invoking the very
low magnetic fields (< 0.073 uG) which were suggested previously.

2009/09/16

「すざく」による Abell 1689 銀河団外縁部の高温ガスの研究

copy from http://www.asj.or.jp/nenkai/2009b/html/T06a

○川原田円 (理研)、岡部信広(ASIAA)、中澤知洋(東大)、滝沢元和(山形大)、梅津敬一(ASIAA)
我々は「すざく」衛星を用いて、Abell 1689 銀河団の観測を行った。 4つのポインティング観測(38 ks づつ)を行うことによって、この 銀河団のビリアル半径 (15.8 arcmin = 2.9 Mpc) までカバーした。
注意深くバックグラウンドと点源を差し引いて解析した結果、高温ガス からのX線放射をビリアル半径まで検出することに成功した。ガス温度は、 中心部の $\sim $9 keV から 周辺部の $\sim$ 2 keV まで連続的に下降 していることがわかった。なかでも、銀河団の北東方向では、ビリアル半径 付近のX線表面輝度と温度が、中心から同じ距離にある他の領域に比べて 優位に高いことを発見した。表面輝度は他領域の$\sim$ 2 倍、温度は $\sim$ 5 keV である。
冷却関数の値は、5 keV では 2 keV よりも 50\% 程度大きい (重元素アバンダンス $\sim$ 0.1 を仮定) ので、5 keV 領域の 高温ガスの密度は、他の領域にくらべて、20\% ほど高い。温度と 密度から計算される 5 keV 領域のエントロピーは、他領域の $\sim$2 倍 になる。このことから、この領域で、構造形成時のショックや、 サブクラスターの衝突などの加熱プロセスが起こったと考えられる。 ところが、Sloan Digital Sky Survey (SDSS) のデータから、iバンド の高度分布図を書いても、この領域に有意な銀河集中は見られない。
弱い重力レンズと強い重力レンズをあわせた解析から、Abell~1689 の全質量分布は詳細に調べられている (Umetsu \& Broadhurst 2008)。 そこで、我々はすざく衛星のデータと重力レンズデータを組み合わせて 質量・温度・密度プロファイルの関係を調べた。高温ガスと暗黒物質の 静圧力平衡を仮定して、高温ガスの温度分布を解析的に求め (Komatsu \& Seljak 2001)、「すざく」で求めた温度分布データを比較したところ、 モデルとデータは、ビリアル半径付近を除いて、良く一致していることがわかった。 このことは、ビリアル半径では、高温ガスと暗黒物質の静水圧平衡が破れている 可能性を示唆している。

2009/03/26

「すざく」による MS 1512.4+3647 銀河団プラズマの重元素組成の研究 

天文学会 2009 A
copy from http://www.asj.or.jp/nenkai/2009a/html/T03a.html
○川原田円 (理研)、北口貴雄、中澤知洋 (東大)、牧島一夫 (東大/理研)山崎典子 (ISAS)、太田直美 (ISAS/MPE)、深沢泰司 (広大)、松下恭子 (東理大)、佐藤浩介 (金沢大)、大橋隆哉 (首都大)
銀河団プラズマ(ICM)中の重元素は、銀河中の星の内部や超新星爆発 によって出来たものが、広大は銀河間空間に輸送されたものである。 重元素のうち、鉄族は主にIa型の超新星爆発 (SN-Ia) によって作られ、 $\alpha$元素は、II型超新星爆発 (SN-II) の寄与が大きいと考えられ ている。
近年の {\it XMM-Newton} 衛星と {\it Chandra} 衛星による遠方銀河団 の観測から、ICM中の鉄アバンダンスが過去から現在に向けて増加して いる兆候が見えてきた。しかし、これらの衛星では、低エネルギー側で スペクトル輝線に対する感度が劣化することと、検出器のバックグラウンド が高いために、酸素、マグネシウムなどの測定が困難であり、$\alpha$元素 の進化については全くわかっていない。そこで我々は今回、遠方銀河団の ICM中の$\alpha$元素量を世界ではじめて決定すべく、「すざく」衛星で $z=0.372$ の銀河団 MS 1512.4+3647 の観測を行なった。
X線の放射中心から2分角 (612 kpc) 以内からスペクトルは、 3.5分角 (1072 kpc) より外側をバックグラウンドとして解析 を行なったところ、$3.5 \pm 0.1$ keV の 1温度プラズマで良く再現できた。 このときの重元素アバンダンスは、$\alpha$元素が $Z_{\rm O} = 0.32^{+0.46}_{-0.32}$ solar、 $Z_{\rm Mg} = 0.41^{+0.46}_{-0.32}$ solar、 $Z_{\rm Si} = 0.71^{+0.20}_{-0.19}$ solar、 $Z_{\rm S} = 0.38^{+0.21}_{-0.20}$ solar、 鉄が $Z_{\rm Fe} = 0.52^{+0.05}_{-0.05}$ solar となった。これらを近傍の銀河団の平均値と比べると、$\alpha$元素は 誤差の範囲内で一致するが、鉄は3割ほど有意に低い。1天体のみの結果 ではあるが、このことは、ICM中における鉄と$\alpha$元素組成の進化が 異なる可能性を示唆する。

2009/01/04

2008/03/24

「すざく」衛星による Abell 2199 銀河団の観測II

copy from http://www.asj.or.jp/nenkai/2008a/html/T11a.html

○川原田 円 (理研)、北口 貴雄、中澤 知洋 (東大)、牧島 一夫 (東大、理研)深沢 泰司 (広島大学)
2007年秋の年会における講演(T03a)に続いて、「すざく」衛星の Abell 2199 銀河団の解析結果について講演を行う。前回は、W23系のみのPIN (32/64個)を使用して解析した結果、有意な非熱的信号は見られず、 その上限値は、Center領域で、BeppoSAX衛星の2.3倍厳しい値となる ことがわかった。今回は、フレアしたPINを含むユニット(PIN4個)を除く、 60個のPINを用いた解析を行うことで、統計を改善した。その結果得られた、 非熱的放射に対するより厳しい上限について報告する。
Abell 2199 は非熱的放射のみならず、soft excessと呼ばれる 1 keV 以下のエネルギー領域における熱的成分からの超過成分が示唆 されてきた (e.g. Kaastra et al. 2002)。 soft excess はほか にもいくつかの天体でも示唆されてきたものの、それが本当に存在するのか、 またあるとしたら熱的なのか非熱的なのか、まったくわかっていない。
「すざく」の時代になって、唯一 Sersic 159-03で soft excess の存在が確かめられている (Werner et al. 2007)。そこで今回我々は、 Abell 2199にsoft excess が存在するかどうか調べるためにXISの スペクトルを解析し、予備的な結果ながら、有意なsoft excessが 見られないことがわかった。今回はこのAbell 2199 の soft excess の上限と、これまでの衛星の結果との整合性について議論する。

2007/09/26

「すざく」衛星による Abell 2199 銀河団の観測

copy from http://www.asj.or.jp/nenkai/2007b/html/T03a.html

○川原田 円 (理研)、北口 貴雄、中澤 知洋 (東大)、牧島 一夫 (東大、理研)深沢 泰司 (広島大学)
Abell 2199 はリラックスした銀河団であるが、これまでに BeppoSAX 衛星などによって非熱的放射の存在が示唆されている。もしリラックス した銀河団から非熱的放射が見つかれば、粒子加速が銀河団中で一般的に起こっ ている可能性が高まる。そういう意味で、Abell 2199 の非熱的放射の探査は 非常に重要な意義を持つ。
我々は「すざく」衛星の公募観測 に Abell 2199 とそのオフセット 位置、合計 5 ポインティングの観測提案を行なって、採択された。 実際の観測は 2006 年 10 月 はじめに行なわれた。
この観測中に、W1系の PIN 高圧を 400 V に下げるオペレーションが 行なわれたので、我々は今回、W23 系のみのデータを選択して、 解析を行なった。公開されている W23 用の 検出器バックグラウンドモデル (NXB model) を使用して PIN のデータから引くと、NXB の 5\% を越える ような 超過成分は、いずれの領域でも見られない。
この結果が真であるかどうか、NXB model の妥当性を評価すべく観測中 の地没スペクトルとNXB model を比較したところ、$12-25$ keV で NXB を 10\% 程度 NXB を 過大評価している傾向があった。すなわち、NXB の 引きすぎで信号が消えている可能性がある。
W23用の NXB model の系統誤差についてはまだ十分に検証が進んでいない。 本講演では、他の観測の地没データも用いて W23 NXB model の検証を行い、 PIN の信号を決定した上で、 XIS から決まる熱的成分と比べることで Abell 2199 の非熱的放射の上限を議論する。