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2009/09/14

X線と弱重力レンズによるZwCl0823.3+0425銀河団周辺の大規模構造フィラメントの解析

copy from http://www.asj.or.jp/nenkai/2009b/html/T04a

○渡邉瑛里(山形大)、中澤知洋(東京大)、浜名崇、宮崎聡(国立天文台)、岡部信広(東北大)、滝沢元和(山形大)、川原田円(理研)
ZwCl0823.3+0425銀河団の周辺には、この銀河団を中心に、主に北、北東、南 東、北西の4方向に質量分布が広がっており、いくつかのダークマターハローが Local Cluster Substructure Survey (LoCuSS)で確認されている。 これらのハローは大規模構造フィラメントを構成しており、やがて 宇宙の構造進化において、大きな銀河団を構成する基本要素であると考えられ る。また、宇宙の中で広大な体積を占めている とも考えられ、銀河団の重要な情報を含んでいる可能性も高い。 これら同一フィラメント中の複数のハローをweak lens解析とX線解析を組み合 わせて統計的に調べることで、質量やバリオン比、重元素アバンダンスなどと の相関関係を得ることができれば、やがて構造進化において ”銀河団がどのように進化していくのか”という統一的な理解に迫ることがで きる。 \\今回我々がすざく衛星でZwCl0823.3+0425(z=0.22)周辺の領域の観測を 行った結果、ZwCl0823.3+0425銀河団とその北側のハローに付随する明確 なX線放射が検出され、北東にある弱いweak lens信号のハロー領域からは、か すかなX線信号が検出さが検出された。一方で北東より強いweak lens信号を示す南東、北西の小さなハロー領域では、X線の信号がほとんど検 出されなかった。今回は前回の発表時よりもbackground modelを詳細に決定し、 X線解析を行った。 その結果、北側の天体はz=0.47に存在する6kev程度の銀河団であることが示唆 され、北東の天体は北側の銀河団に付随するz=0.47に存在する3keV程度の銀河団であ ることが示唆された。また北西の領域からは、bakgroundよりもわずかに高いX線 信号があることが分かった。 本講演では、すざく衛星のX線解析について発表した後、 すばる観測結果と比較しながら、これらダークマターハローの性質を議論する。

2009/03/26

X線と弱重力レンズによるZwCl0823.3+4250銀河団周辺の大規模構造フィラメントの解析

copy from http://www.asj.or.jp/nenkai/2009a/html/T12b.html

○渡邉瑛里(山形大)、中澤知洋(東京大)、浜名崇、宮崎聡(国立天文台)、岡部信広(東北大)、滝沢元和(山形大)、川原田円(理研)
ZwCl0823.3+0425銀河団の周辺には、すばるweak lens surveyにより大小7つの ダークマターハローが確認さている。これらのハローは大規模構造フィラメントを 構成していると考えられ、大きさは比較的小さい。やがて宇宙の構造進化において、大 きな銀河団を構成する基本要素であるとも考えられる。 これら同一フィラメント中の複数のハローは、weak lens解析と X線観測を組み合わせることにより統計的に調べることが 可能である。その結果から質量やバリオン比、重元素アバンダンス、 可視光での銀河分布などとの相関を得ることができれば、構造形成に おいて'銀河団がどのように進化していくのか'という統一的な理解に迫ること ができる。
そこで今回我々は、すざく衛星でZwCl0823.3+0425(z=0.29)周辺の領域の観測 を行った。その結果、ZwCl0823.3+0425とその北側のハローに付随する明確な X線放射が検出された。X線スペクトルの解析から、 この北側の天体はz=0.47に存在する温度 6keV程度の銀河団であることが示唆され、可視光での銀河の赤方偏移 にも、その距離に別のピークがあることが分かった。 このことから、北側の領域は2つの大規模構造が重なっている事が明確になっ た。また、この銀河団の北東にある弱いweak lens信号のハロー領域から、感度限 界ギリギリのかすかなX線信号が検出された。 一方で、より強いweak lens信号を示す東、西の2つの小さなハロー領域では、 X線の信号が非常に弱い。
一見してみられるようなX線強度の個性は、バリオンの集中度の違いやバリオ ン比そのものの違いを示している可能性がある。 本講演では、すざく衛星による詳細なデータ解析について発表した後、すばる 観測結果と比較しながら、これらのダークマターハローの性質を議論す